神戸地方裁判所 昭和56年(わ)1284号 判決
主文
被告法人六甲真珠貿易株式会社を罰金一、〇〇〇万円に、被告人伊藤孝を懲役一年に各処する。
被告人伊藤孝に対し、この裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。
理由
(罪となるべき事実)
被告会社六甲真珠貿易株式会社は、神戸市灘区徳井町四丁目一六番地に本店を置き、宝石、真珠等の販売業を営んでいるもの、被告人伊藤孝は、同社の代表取締役として、その業務全般を統轄しているものであるが、被告人伊藤孝は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て
第一 昭和五二年一〇月一日から同五三年九月三〇日までの事業年度における実際の所得金額が六五、二五〇、六四一円で、これに対する法人税額が二四、七〇三、二〇〇円であるのにかかわらず、売上の一部を除外し、これによって得た資金を仮名の定期預金にするなどの行為により、右所得の一部を秘匿した上、同五三年一一月三〇日、同区泉通二丁目一番地所在の灘税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が一〇、五一八、八二七円で、これに対する法人税額が二、八五五、一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により右事業年度の法人税二一、八四八、一〇〇円を免れ
第二 昭和五三年一〇月一日から同五四年九月三〇日までの事業年度における実際の所得金額が三六、一二一、二九三円で、これに対する法人税額が一三、一九一、五〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により、右所得の一部を秘匿した上、同五四年一一月二九日、前記灘税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が一三、三〇〇、七五〇円で、これに対する法人税額が四、〇九五、〇〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により右事業年度の法人税九、〇九六、五〇〇円を免れ
第三 昭和五四年一〇月一日から同五五年九月三〇日までの事業年度における実際の所得金額が八一、〇一六、四九九円で、これに対する法人税額が三一、一四六、三〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により、右所得の一部を秘匿した上、同五五年一二月一日、前記灘税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が二二、五六三、一二一円で、これに対する法人税額が七、七八三、〇〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により右事業年度の法人税二三、三六三、三〇〇円を免れ
たものである。
(適条)
被告法人につき、昭和五六年法律五四号による改正前の法人税法一六四条一項、一五九条、刑法四五条前段、四八条二項
被告人伊藤孝につき、前記改正前の法人税法一五九条、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
(裁判官 青木暢茂)